人に左右されない生き方の大切さを教えてくれる漫画『ばらかもん』
書道家の五島列島での生活を描く『ばらかもん』
読書は好きだが、漫画はそれほど読んでこなかった。
読んだ漫画といえば『ONE PIECE』や『るろうに剣心』『DEATH NOTE』など。いわゆる少年漫画ばかり。
ところが、あるとき戦うことが多い少年漫画を読んでいて、疲れるようになってしまった。
そんな中で見つけたのが、漫画『ばらかもん』。
『ばらかもん』は、若い書道家が五島列島での生活を通して、人間としても書道家としても成長していく様子を描いた漫画。単なるヒューマンドラマではなく、ギャグ要素も楽しめる漫画である。
「必要なのは確信じゃなくて覚悟だろ」
私が初めて『ばらかもん』を読んだのは、大学生のころ。その当時は、単に面白い漫画として読んでいた。
しかし、社会人になって改めて読んでみると、大学生のころには気づくことのなかった、胸に刺さる言葉がたくさんあることに気づいたのだ。
特に胸に刺さったのは、単行本7巻での主人公の言葉。
料理人になる夢をもつ、島に住む男子高校生。しかし周りからは料理人になることを反対され、一歩を踏み出すことができずにいた。
そんな悩みを相談された主人公は、男子高校生にこんな言葉をかける。
「必要なのは確信じゃなくて覚悟だろ」
「夢を叶えるのに 他人の太鼓判を欲しがるのか」
「お前が自信あるなら それでいいだろ」
(出典:『ばらかもん』7巻 Act.59 うけくろ より)
人に左右されない生き方も大切
周りの人は、心配をしてくれる気持ちから反対しているのもわかってはいる。
けれども、人生は自分のもの。失敗したとしても自分の責任だけれど、挑戦するのは自分の自由なのだから、自分の選ぶ道を大切にしたい。
人に左右されない生き方も大切だと思わされる一言である。
7巻のこの言葉だけでなく、胸に刺さる様々な言葉やシーンが描かれているのも『ばらかもん』の魅力。
笑って、泣いて、読み終わったら心が温かくなる。
ぜひ読んでもらいたい漫画だ。