その選択で世界を変える『428 ~封鎖された渋谷で~』
小さな選択が世界を変える鍵
人生は選択の繰り返し。
「どんな職に就くのか」「どんな場所に住むのか」
こんな人生を左右するような、大きな選択ばかりではない。
「夕食は何にしようか」「どんな服を着て出掛けようか」
ちょっとした選択の積み重ねで、人生はできている。
そんな小さな選択でも、もしあのとき違う選択をしていたら。
今とは少し違った未来を生きていたかもしれない。
『428~封鎖された渋谷で~』。
このゲームは、そんな小さな選択が重要な鍵を握る作品である。
臨場感と没入感で楽しむサスペンス
渋谷を舞台にしたサスペンスのサウンドノベル。
サウンドノベルとは、小説のように文章を読み進めていき、ところどころ出てくる選択肢から、登場人物の行動を選択していくというゲーム。
文章に加えて、ストーリーに合わせた背景、さらにはBGMや効果音が加わり、まるで映画を観ているかのような臨場感と没入感を楽しめる。
プレイヤーの選択によってストーリーは変化していく。
正しい選択肢を選べば、ストーリーは進行。けれども、間違えた選択肢を選んでしまうと、悲惨な結末を迎えてしまう。
正しい選択をして、真のエンディングに到達することが、このゲームの目的となっている。
5つの絡み合うストーリー
しかし、『428~封鎖された渋谷で~』は、5人の登場人物のストーリーを同時に進めていくことになる。
渋谷中央署の若手刑事、加納慎也。
渋谷中を駆け回るフリーライター、御法川実。
製薬会社の研究所長、大沢賢治。
ダイエットドリンクの試供品を配る着ぐるみ、タマ。
5人は皆、同じ日に渋谷という同じ場所にいる。
つまり場合によっては、1人の行動が、他の人物の行動に影響を及ぼしてしまうこともあるわけだ。
ある人物の行動が、他の人物を問答無用でバッドエンドに送り込む。
それを回避するために、5人のストーリーを行き来して、それぞれを正しい道に導く。
何も関係がなさそうな人々が、知らず知らずのうちに干渉しあっているという、入り組んだストーリーも、この作品の魅力となっている。
サウンドノベル初心者でも楽しめる
実写のゲームに抵抗があり、タイトルは知っているけれど、遊んでいないという方もいるかもしれない。
はたまた、文章を読むのが苦手で、サウンドノベルも避けているという方もいるだろうか。
だが、そんな方にも、ぜひ一度は遊んでもらいたいゲームだと思っている。
キャラクターも一人一人がとても個性的。
ストーリーは笑いもあればシリアスな展開もある。
そして背景の実写画像と効果音が相まって、すぐにストーリーにのめり込んでしまう。
文章を読むのが苦手でも、すぐにその世界観に取り込まれることだろう。
私自身、サウンドノベルも実写のゲームも初めて触れたが、全く抵抗なく遊ぶことができた。
それどころか、ストーリーの続きが気になり、寝ずに遊んでしまうほど。
PS3に始まり、WiiやPSP、最近ではPS4でも発売されているので、始めやすくなっている。ぜひ一度『428~封鎖された渋谷で~』の世界を体験してみて欲しい。
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