『テイルズ』はじめの一歩
日本のRPGには、人気シリーズがたくさんあるのだが、まだ一つも触れていないシリーズが多くある。
『テイルズ』も、そんなシリーズの一つである。
ある日、中古ゲームショップに立ち寄ったときのこと。『テイルズ オブ ザ テンペスト』を見つけた。
正直どのタイトルがどんな内容なのか全く知識はなかったが、これを機に『テイルズ』シリーズを始めてみようと思い購入した。
序盤は移動にかかる時間が気になる
購入した後で知ったことだが、この『テイルズ オブ ザ テンペスト』、評価は散々なものである。
様々なゲームを紹介しているサイトでは、クソゲーだと評価されているし、『テイルズ』シリーズの黒歴史と紹介しているものもあった。
たしかに、ゲームをプレイし始めたとき、気になる点はいくつかあった。
フィールドは広大なわりに、移動する術はほとんどが徒歩であるため、移動にかなりの時間がかかってしまう。
また、マップでは通れそうな場所も、実際に行ってみると見えない壁に阻まれることがある。
時間をかけて移動しても、実は通れず、また時間をかけて迂回しなくてはならなくなる。
敵との戦闘はランダムエンカウントであることもまた、移動時間がかかる要因となってしまう。
ただ、この移動に関する問題は、ゲームを進めるうちに気にならなくなる。
慣れてくると、マップから通れない場所がなんとなくわかるようになってくるのだ。
敵とのエンカウントに関しては、そもそも敵との戦闘を避けてばかりいるとレベルがあがらないし、戦闘自体はアクションであり面白い。
ストーリー後半になると、それほどレベルを上げる必要もなくなり、戦闘も面倒になってくるが、敵とのエンカウント率を下げるアイテムを使えば、快適に移動できるようになる。
悪くはないが非常に惜しい作品
そして『テイルズ オブ ザ テンペスト』は、ボリュームの少なさも低評価に繋がっている。
実際に私は、13時間ほどでストーリーをクリアした。
よく、ボリュームの少ないゲームはダメだという意見を聞くが、個人的にはそんなことないと思っている。
むしろ今の時代は、短時間でクリアできるゲームの方が合っているようにすら思う。
しかし『テイルズ オブ ザ テンペスト』に対しては、もう少しボリュームが欲しかったと思ってしまった。
というのも、ストーリーの作りは非常に良く、いろいろと差別などについて考えさせられる部分がある。
仲間になるキャラクターも個性的で、仲間同士の繋がりも魅力的だ。
ところが、そういったストーリーやキャラクターの魅力を、10時間ほどでクリアできるボリュームに詰め込んでしまっているため、どこか駆け足で過ぎていく感じが否めない。
せっかくなら、もう少し掘り下げてほしかったし、ボリュームを抑えるなら、仲間キャラクターを減らすなどしてほしかったなと思う。
ネット上で言われているほど悪い作品だとは思わないが、非常に惜しい作品ではある。
ニンテンドーDSソフトテイルズ オブ ザ テンペスト (箱説なし)