新型コロナウイルスによって変わった世界
2020年が始まって間もなく、新型コロナウイルスによって、世界中が大きな変化をせざるを得なくなった。
企業はテレワークを実施するようになったし、飲食店などの店舗は営業時間を短縮すりょうになった。
周りを見渡すと、皆マスクをつけている。
とんでもない時代になってしまった。つくづくそう感じる。
移動の制限もされるようになったから、人に会いづらくもなってしまった。
家族や友人などに会えていないという人も少なくはない。
一緒に夕陽を見られたらいいなって
『キングダムハーツ 358/2 days』をプレイしていたときのこと。
会いたい人に簡単に会えなくなった世界で、心の片隅にでも置いておきたい言葉に出会った。
本作の主人公ロクサスは、日々任務をこなしていく。
そして、任務が終わると、シオン、アクセルとともにアイスを食べることが日課になっていた。
そんなある日、ロクサスは言うのである。
「こうやってずっと 一緒にいられると、いいな」
「毎日、任務のあとに3人で アイスを食べて一緒に夕陽を 見られたらいいなって」
3人で過ごす日々の中で、親友として、ずっと一緒にいたいと思う気持ちから出た言葉だ。
そんな気持ちを抱いてはいるが、ロクサスをはじめ、シオンやアクセルも『ノーバディ』と呼ばれる、心を持たない存在である。
それゆえに、ずっと一緒にいることは無理だとアクセルは言う。
大切なのは みんなで毎日会うことじゃない
しかし、続けてアクセルは、ロクサスにこんなことを伝える。
「大切なのは みんなで毎日会うことじゃない」
「会えなくても、お互いのことを いつも考えている方が大切だろ?」
『キングダムハーツ 358/2 days』は、今から10年以上も前に発売されたゲームであるが、10年の時を越えて、今の時代に合った考え方を提示してくれている。
案外、こういうところにも、古いゲームを今更ながらにプレイする意味があるのかもしれない。