文章表現の幅を広げてくれるかもしれない一冊
ライターという仕事に就いてから、様々な文章を書いてきた。
いろいろなテーマで。
いろいろな文体で。
その中で、私には悩みがあった。
どうしても文章表現が一辺倒になってしまうのだ。
文章が固くなってしまい、もう少しやわらかい表現にならないかと指摘されたこともある。
そんな私の悩みの一片を解決してくれそうな、ある書籍がSNSで話題にのぼっていた。
『売れるコピーライティング単語帖』。
コピーライティングに使える表現が詰まった一冊だそうだ。
私は早速、『売れるコピーライティング単語帖』を購入した。
ページをめくっているだけでも楽しい
本を開いて感じたのは、とにかく面白いということ。
これは人によって意見が別れるところではあると思うが、文章を書くこと、読むことが好きな人は同じ感想を抱くのではないだろうか。
本書は「問題提起をする表現」や「親近感につながる表現」など、場面ごとに項目が分けられている。
そして各項目には、その場面で使える表現が、まさに単語帖の要領で掲載されている。
さらに、その表現が実際に使われているキャッチコピーなども紹介されているのだ。
広告やポスターなどのキャッチコピーを眺めるのが好きな私にとっては、ここだけでも楽しめる。
その楽しみが、本書を開く機会を増やしてくれ、表現の幅を広げる機会にも繋げてくれているように感じる。
もちろん、人によりけりではあるのだが。
文章を書くときの道しるべに
使える表現の幅は広がるが、それを使いこなせるかは、書き手次第である。
だから、この一冊があれば、すぐに文章が劇的に良くなることはないだろう。
しかし、文章を書く手が止まったとき、道しるべになってくれる。
ページをめくっていると、使えそうな表現が、ふと目に留まることもある。
たとえ使える表現が見つからなくとも、眺めている中でアイデアが、ぽこっと浮かんでくることもある。
そんなことを繰り返しているうちに、本書に載っている表現も、うまく使えるようになっていくのではないだろうか。