ゲームにまみれて、本にまみれて。

ゲームと本にまみれた、日常の話。

どうせ自分の体はひとつしかないのだから

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アルバイトいつ辞めようか

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私の大学時代の思い出は、そのほとんどがアルバイト絡みだ。

アルバイトを通して多くの出会いがあったし、楽しいできごともたくさんあった。

 

no-sense-life.hatenablog.jp

 

今思い返しても、学校でのできごと以上に、アルバイト先でのできごとの方が鮮明に思い出されるほどだ。

 

けれども最初は、そんなに楽しいものではなかった。

アルバイトを始めて最初の半年くらい、常に私の頭にあったのは「いつ辞めようか」ということだった。



要領よくこなせない無力感

 

アルバイト先の店を運営する会社の偉い人が、時折り様子を見に訪れていた。どの店でもよくある光景だ。

 

私は要領がよくない。だからその人が店に来るたびに、いろいろと指摘されていた。

中でも「複数のことを同時にこなせ」というのは、私の悩みの種だった。

 

当然、指摘されたことを改善しようとは思うものの、いざ客足がピークに達すると、同時に私のキャパシティもピークに達してしまう。

 

私にはこなせない。

 

そんな無力感に苛まれ、バイトを辞めようと思っていた。



辞めようとしている雰囲気を察したのか、店長や先輩から全力で引き留められ、結局は辞めることなく働き続けることになったけれど、悩みが長引くことになってしまった。



アルバイトが楽しくなった日

 

そんなアルバイト生活を続けていた、ある日。一人のパートさんと勤務が重なった。

 

その日はそれほどお客さんも入っておらず、そのパートさんと世間話を交わす程度には余裕があった。

 

なぜかは知らないけどパートさんは、私が会社の偉い人からいろいろと指摘されていることを知っていた。

 

そしてこんなことを言った。

 

「どうせ自分の体はひとつしかないんだから、自分のペースで一つ一つをこなしていけばいい」

 

もやもやとした視界が、パンっと音を立てたように晴れ渡った。

本当にこれほどまでに、目の前が明るくなることがあるのかというくらい、一気にすっきりとした。

 

この日を境に、アルバイトが楽しくなった。

 

何があっても、自分のペースを崩さないようになり、それが気持ちの余裕に繋がり、要領よく動けるようになった。



今でも、この言葉は私の行動の支えになっている。

 

どれだけやらなければならないことが重なっても、一切慌てない。

気持ちに余裕を持って、一つ一つを整理する。そうすれば、物事の優先順位が見えてくる。

 

そうして一つ一つをこなしていけば乗り越えられる。



やらなければならないことが溢れたら、一旦開き直ってしまえばいい。

どんなに焦ろうが、騒ごうが、どうせ自分の体はひとつしかないのだから。