2020年に読んだ本を振り返る
9冊の本を読んだ1年
続きを読む『この嘘がばれないうちに』を読んで優しい嘘で温まる心
優しい嘘の物語
人は誰しも嘘をつく。
生まれてから一度も嘘をついたことはない、という人はいないのではないだろうか。
「嘘をつく」というのは、悪いことのように感じるかもしれない。
しかし、嘘にも2種類ある。
人を陥れるための嘘と、人への優しさから生まれる嘘。
前者は当然悪いことだが、後者は決して責めることはできないのではないものだと思う。
『この嘘がばれないうちに』は、そんな優しい嘘が織りなす物語。
その人を安心させるために
物語の舞台は、前作『コーヒーが冷めないうちに』と同じ喫茶店「フニクリフニクラ」。
この喫茶店には、過去に戻ったり、未来に行ったりと、時間を移動できる都市伝説のような噂がある。これが都市伝説などではなく、事実であることは、前作で明らかになった。
それを知ってか知らずか、時間を移動するためにやってくる客たち。
もちろん時間を移動した際のルールは前作から変わらない。
席から立つこともできなければ、現実を変えることもできない。
それでも客たちは、時間を移動することを選ぶ。
そして、その先で待つ相手に嘘をつく。安心させるために。
それぞれの客が、どのような理由で時間を移動し、なぜ嘘をつくのかが、短編のように綴られていく。
心に溢れる優しい気持ち
年齢のせいだろうか。
最近、親子が描かれたストーリーにめっぽう弱くなった気がするのだ。
きっと、もう少し若いときに読んでいたとしたら、もっと違う感じ方をしたのではないかと思うし、もっと年齢を重ねてから読んだら、また違う感想を抱くかもしれない。
それはつまり、読む人、その人の年齢によって、心に響くストーリーは異なるということではないだろうか。
ただ、誰が読んでも変わらないこと。
それは読み終った後、少し優しい気持ちが心を温めてくれることだろう。
自らの癒しに、他人の目を気にする必要はない
癒しは心を救う
誰しも、精神的に辛くなるタイミングはある。
ストレスを感じるときは、まだ良い方。ストレスを感じず、知らぬ間に精神的なダメージが蓄積されてしまうこともある。
そういうとき、癒しとなるものがあると、心が楽になる。
辛さが軽減するのであれば、何でも良い。
決して他人の目を気にする必要はないのだ。
私の癒し『うさまる』
私の癒しとなっているのは、『うさまる』というキャラクター。LINEスタンプから生まれたキャラクターで、女性からの人気が高い。
初めて『うさまる』を見たとき、さほど惹かれるものはなかった。失礼ながら、ありがちなキャラクターだと思っていた。
しかし、しばらく見ていると、なにか惹かれるものがあり、私は頻繁にスタンプを使うようになった。
いつしか『うさまる』は人気キャラクターの仲間入りを果たし、YouTubeでアニメが公開されることになった。
セリフがない、無声アニメ。
動きだけで表現される可愛さ。
私は、完全に心を奪われることになったのだった。
他人の目は気にしない
その日を境に、私の身の回りには『うさまる』グッズが徐々に増えていくことになる。
パソコンのロック画面や、アカウントのアイコン。
コップの縁に飾れるフィギュアも購入した。
誕生日には、ぬいぐるみをプレゼントしてもらった。
彼は枕元で、私を見守っている。
このように、仕事の合間や日常生活の中で、目に入るたびに私を癒してくれている。
正直、いい年をした男が、かわいいキャラクターに癒しを求めるのはどうかとも思うこともあった。
しかし、最近になって、他人の目を気にする必要はないことに気づいたのだ。
何に癒しを求めるかは自由。
他人に迷惑を掛けているわけでもないのだから。
自分が本当に癒されるもの、探してみてはいかがだろうか。
長く続く悪夢からの脱出『オニリム:最初の旅と七つの書』
悪夢から抜け出すために、プレイヤーは夢の扉を探す
悪夢の中の不思議な迷宮。
この迷宮から抜け出すには、すべての夢の扉を見つけなければならない。
迷宮に迷い込んだプレイヤーは、夢の扉を探し始める。
『オニリム:最初の旅と七つの書』は、そんな世界観の1人用カードゲーム。
悪夢とは言っても、イラストはどこか可愛らしく、ほっこりとする温かみもある。
けれども、山札から突然現れる「悪夢カード」は、やはり恐ろしい。
シンプルでありながら、緊張感のあるゲームが楽しめる。
シンプルながら奥深い
『オニリム:最初の旅と七つの書』の目的は、山札が無くなる前に、8枚の「扉カード」を集めることだ。
5枚の手札から、4色の「迷宮カード」を1枚場に出し、山札から1枚補充。これを繰り返していく。
うまく同色の「迷宮カード」が3枚連続で出す。もしくは、山札から「扉カード」を引いたときに、手札に鍵マークのついた「迷宮カード」があれば、「扉カード」を獲得できる。
「迷宮カード」を3枚連続で出すというと簡単そうだが、「迷宮カード」にはマークがついていて、同じマークのカードは連続して出すことができない。
うまく手札を調整しなくてはならないのだ。
そして、山札から「悪夢カード」を引いてしまったら、悪夢に対抗しなくてはならなくなる。
対抗するには、手札すべてか山札の上から5枚、手札にある鍵マークのカードのいずれかを捨てなくてはならない。
もしくは、あつめた「扉カード」を1つ手放すことでも対抗できるが、いずれにしてもペナルティは重い。
ところが、この「悪夢カード」を回避する方法が1つだけある。
その鍵を握るのは、鍵マークのついた「迷宮カード」。文字通り、鍵になっているのだ。
鍵マークのついた「迷宮カード」を捨て札にすると、山札の上から5枚のうち1枚を捨て札にして、残り4枚を好きな順に並び変えることができる。つまり、「悪夢カード」を排除することができるのだ。
とはいっても、それは運よく山札の上から5枚に「悪夢カード」があった場合の話。確実に回避できるものでもないのだ。
鍵マークの「迷宮カード」は、「扉カード」を手に入れる手段でもあるから、どのタイミングで、どのように使うのかが難しいところである。
一度クリアしても、別のルールで悪夢は襲い来る
このように書くと難しそうに見える。実際、最初の数回はまったく「扉カード」が揃うことなく、山札だけがいたずらに消耗していくことになる。
しかし、慣れてくると、どのタイミングでどのような動きをすればよいのかがわかってくる。
そして、ゲームのクリア率が格段に上がっていく。
慣れてしまえば『オニリム:最初の旅と七つの書』の終わりというわけではない。
このゲームには7つの拡張がある。
同梱されている別のカードを加えることで、ルールを変えてプレイすることができるのだ。
ルールによって難易度も変わってくる。
悪夢から一度抜け出たとしても、悪夢は何度でもプレイヤーを襲ってくるのだ。
改めて感じるグラフィックのすごさ『ドンキーコングランド』
大人になって感じ方が変わった
数あるゲームボーイソフトの中でも、非常に評価が高い『ドンキーコングランド』。
スーパーファミコンで発売された『スーパードンキーコング2 ディクシー&ディディー』を、携帯ゲーム機であるゲームボーイ用にアレンジされた作品でもある。
幼い頃に少し触れたことはあったが、大人になった今、改めてプレイしてみて、幼いころには感じることがなかった、評価が高い理由を感じ取ることができた。
グラフィックに驚かされる
そもそも、『ドンキーコング』シリーズは、全般的にグラフィックのレベルが高いと言われている。
ドット絵が主流であったスーパーファミコンで発売した『スーパードンキーコング』も、ドットでキャラクターや背景を3DCGのように表現し、さらには空のグラデーションすらも再現していた。
この『スーパードンキーコング』をゲームボーイ用にアレンジした『スーパードンキーコングGB』。こちらでも、グラフィックは作り込まれ、ゲームボーイとは思えない表現がなされていた。
しかし、モノクロ画面であるゲームボーイで背景のグラフィックを作り込み過ぎたために、キャラクターが見づらくなり、難易度が上がってしまったという弊害もあった。
『ドンキーコングランド』でも、もちろんレベルの高いグラフィックで作られているのだが、前作の反省が活かされており、背景の表現は簡素になり、キャラクターが見やすくなっている。
かといってグラフィックが劣化しているわけではなく、グラフィックのすばらしさを感じ取れる。
幼いころはそれほど気にしていなかったが、ゲームボーイでこのグラフィックを再現していることを改めて考えると、驚くばかりだ。
何度も挑戦して乗り越える
『ドンキーコング』シリーズは難易度が高めであることも有名。
幼い頃の私は、その難易度ゆえに、序盤で行き詰ったことを覚えている。
大人になってからも、幼い頃と同じようなステージで行き詰った。
しかし、何度も挑戦することでステージの構成や敵の動きがわかってくる。
そして、最初は行き詰ったステージでも、無事に突破できた。
単に難しいわけではなく、何度も挑戦することで成長が感じられる作品なのだと、大人になった今、わかったような気がするのだ。
時間が経ったことで感じ方が変わる。
それもレトロゲームの魅力かもしれない。
マーカーで本を汚したくない人に勧めたい、理解が深まる読書法
本に書き込みをしながら読むと理解が深まる
本を読むとき、特に新書など小説以外の本を読むとき、あなたはどのように読むだろうか。
人それぞれ、本の読み方は違うのだと思う。
たとえば、最初から最後までじっくり読み通す人。
たとえば、要点だけをななめ読みする人。
たとえば、印象的なページのメモを取りながら読む人。
本の読み方は様々だが、読み方によって、内容の理解度は変わるのだそうだ。
最も理解が深まるのは、マーカーや色ペンで書き込みをしながら読んでいく方法。こうすることで、読みながらでも内容をしっかりと理解でき、さらに読み返したときにも、要点がわかりやすくなる。
書き込みの代わりに付箋を使う
この本の読み方で内容の理解が深まることはわかっているが、私はこの方法を試したことがない。
自分の手で本を汚すことに抵抗があるのだ。
本が好きな方の中には、こういった方も多いのではないだろうか。
そこで私は、内容にマーカーを入れていく様に、気になった箇所に付箋を貼っていくことにしている。
気になったページではなく、気になった一文に付箋を貼る。
そうすることで、後々読み直した時に、すぐにページを開けるだけでなく、どの箇所が気になったのかを思い返すこともできる。
また、付箋にメモを書き残すことでも、さらに読み返す際のポイントがわかりやすくなる。
斉藤孝さんの「3色ボールペン」読書法も付箋で再現
明治大学文学部の教授である斉藤孝さんは、赤、青、緑の3色のボールペンで、本に書き込みをしながら読むことを勧めている。
これも3色の付箋を用意し、丸を付けるべきキーワードは付箋に書き込むなどすれば、充分に実現できそうだ。
理解が深まる読書方法を試してみたいけれど、本を汚したくない。
そんな方は、付箋を片手に読書をしてみてはいかがだろう。
懐かしくも新しい『ドラゴンクエストⅪ 過ぎ去りし時を求めて』
ドラクエ30年の集大成的作品
『ドラゴンクエスト』シリーズの30周年作品として発売された『ドラゴンクエストⅪ 過ぎ去りし時を求めて』。
PS4とニンテンドー3DSという、まったく異なるゲームハードで同時に発売され、それぞれに異なる要素が盛り込まれたことでも話題になった。
PS4では、フィールドやモンスターが綺麗なグラフィックで描かれ、迫力のある冒険が楽しめる。そして、ニンテンドー3DSでは、3Dと2Dの表示を切り替えることができ、新しさも懐かしさも楽しめる。
そんな風に、自分の楽しみ方に合わせて選ぶことができるのも『ドラゴンクエストⅪ 過ぎ去りし時を求めて』の特徴だ。
私は、いつでも手軽に楽しめるニンテンドー3DS版でプレイした。
懐かしさ溢れるニンテンドー3DS版
ニンテンドー3DS版の場合、2Dモードと3Dモードから画面の表示方法を選択でき、表示方法によって、戦闘画面の移行方法が変わってくる。
3Dモードでは、シンボルエンカウントでの戦闘移行。
フィールド上にいるモンスターに触れると戦闘画面に移る。
このフィールド上のモンスターは、ただ動き回っているだけでなく、眠っていたり、複数体で集まって儀式めいたことをしていたりと、動きが多彩になっており、見ているだけでも楽しめる。
2Dモードでは、ランダムエンカウントで、フィールド上を移動していると、ランダムで戦闘画面に移行する。
モンスターの動きなどは感じられませんが、昔懐かしい雰囲気が楽しめるようになっている。
さらにニンテンドー3DS版では、懐かしさを感じられるポイントが多いように思うのだ。
その一つが「時渡りの迷宮」という要素。
これは初代『ドラゴンクエスト』から『ドラゴンクエストⅩ』までの世界に飛び込み、そこで与えられたクエストをこなすというもの。
マップや音楽は、それぞれのタイトルに合わせて作られている。
たとえば『ドラゴンクエスト』の世界であれば、ファミコンのドット絵で表現され、音楽も8bitの懐かしさ溢れる音源。
それに対して『ドラゴンクエストⅦ エデンの戦士たち』の世界では、ニンテンドー3DS版のドラクエⅦのように、3Dでマップやキャラクターが表現されている。
あのときを懐かしみながら、「時渡りの迷宮」に潜るのも、『ドラゴンクエストⅪ 過ぎ去りし時を求めて』の楽しみの一つなのである。
クリア後に知る「過ぎ去りし時を求めて」の意味
本編のストーリーも非常に重厚で、胸を熱くする展開の連続。
そして、仲間たちを襲う悲劇。
最後のボスを倒した先に続くストーリーでは、本当の「過ぎ去りし時を求めて」の意味を知ることができる。
ドラゴンクエストシリーズは、今まで数多くのナンバリングタイトルをプレイしてきたが、ストーリーは1,2を争うほど素晴らしいと思っている。
また『ドラゴンクエストⅪ 過ぎ去りし時を求めて』に様々な要素を加えた『ドラゴンクエストⅪ 過ぎ去りし時を求めて S』も発売された。
こちらでは、PS4での大迫力のグラフィック表示と、ニンテンドー3DSでの2Dモードから表示方法を選択できる。
もちろん「時渡りの迷宮」も収録されているので、今から『ドラクエⅪ』を遊びたいという方は、『ドラクエⅪ S』がおすすめだ。
駿河屋でも購入できる。
ニンテンドースイッチソフトドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて S 新価格版
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ちょっとした一手間で、雰囲気のあるドリンクコーナーを作る
たった一手間で見え方は変わる
箱に入ったスティックタイプのドリンク。
どのように保管しているだろう。
もちろん箱に入れたまま保管し、使うときに取り出す。これでも充分ではある。
しかし、それでは少し見た目が悪くなってしまう気がするのだ。
そこで、私は箱から取り出して置いておくようにしている。
たったそれだけのことだが、なんだかおしゃれな雰囲気がでる。
100円の容器で手軽に実践
使う容器は、それほど上等なものでなくて構わない。
私は、ダイソーで購入したケースを使っている。
半透明で、少し丸みを帯びた形は、上品な印象を与えてくれる。
同じデザインで、様々なサイズ、様々な形状のものが用意されているので、全体的に統一感を出しやすいのもポイント。
スティックタイプのドリンクには『積み重ねボックス 小・仕切り付き』。
複数種類のドリンクも、分けて整理できる。
ティーバッグ類には『積み重ねボックス 小・浅型』を。
一般的なサイズのティーバッグなら、横に2つ並べて保管できる。
おしゃれに使いやすく
これらの容器でドリンクコーナーを作ってみた。
箱のまま並べておくよりも、かなりすっきりとするし、はるかに雰囲気がでているのではないだろうか。
また、使うたびに箱から取り出すよりも、取り出しやすくなる。
もちろん少なくなってきたら、箱から補充するという一手間はあるが、見た目と使いやすさを考えるとおすすめ。
ここではダイソーのものを紹介したが、部屋のインテリアに合うもの、お気に入りのメーカーのものがあれば、それを使ってみるのも良いのではないだろうか。